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京大個別会

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    京大個別会 原町校 塾長 佐藤晃大と講師のブログです。
    教育に対する熱い想いを語っていきます。

ペンを置いたあとの「静かな熱」

2026.02.18

はじめに:喧騒が去ったあとの、自習室

テスト週間が終わると、街には開放感があふれます。学校の校門前や通学路で楽しそうに話す生徒たちの姿を見かけると、私も「みんな、お疲れ様」と心の中で声をかけたくなります。

しかし、テストが終わった直後の昨日の夕方。私たちの塾の自習室には、数名の生徒が残っていました。 強制されたわけではありません。テスト前のような、追い詰められた悲壮感もありません。ただ、返ってきたばかりの答案を広げ、ボロボロになった計算用紙を横に、再び静かにペンを動かしている。

その背中には、テスト前よりもずっと「純粋な熱」が宿っていました。私はその光景を見ながら、これこそが「自立学習」が芽吹く瞬間なのだと、改めて確信していました。

学習習慣とは「やる気」に頼らない技術

よく「うちの子はやる気がなくて……」というご相談をいただきます。でも、私はあえてこうお答えします。「やる気なんて、なくていいんですよ」と。

人間のやる気は、天候のように移ろいやすいものです。そんな不安定なものに学習を委ねるのは、あまりに危険です。本当の意味での学習習慣とは、やる気に頼らず、歯磨きをするように「淡々と」机に向かう技術のことです。

自立学習が身についている子は、テストが終わったからといって、パタリと勉強を止めたりしません。彼らにとって勉強は、誰かに勝つための道具ではなく、昨日の自分を少しだけ更新していくための「日常」だからです。

効率化の罠。あえて「遠回り」を肯定する理由

今の時代、検索すれば一瞬で答えが見つかります。勉強においても、最短距離で正解を教えてくれる教材や塾が人気です。しかし、効率を最優先して手に入れた知識は、驚くほど簡単に指の間からこぼれ落ちていきます。

本質的な学力をつけるためには、あえて「遠回り」をすることが不可欠です。 「分からない」という不快な状態に耐え、泥臭く試行錯誤し、自分の手で理屈を導き出す。その「格闘の時間」こそが、脳を最も強く鍛えます。

ボロボロになった計算用紙の余白。そこには、正解に辿り着くまでの迷走の跡が刻まれています。効率という物差しでは「無駄」とされるその時間にこそ、将来、社会の正解のない問題に直面したときに生き抜くための「マインドセット」が宿っているのです。

私たちの塾が「教えすぎない」本当の理由

「先生、ここ教えて」と聞かれたとき、私はすぐに答えを教えないことがあります。 「どこまで考えた?」「どの言葉が、自分の中で引っかかっている?」 そう問い返すと、生徒は一瞬、戸惑った顔をします。でも、そこから自分の言葉で説明しようと試みる。その瞬間に、彼らの自立のスイッチが入るのです。

手取り足取り教えることは、短期的には成績を上げるかもしれません。でも、それは彼らの「自分で歩く力」を奪っていることと同義です。

結びにかえて:日常のなかの成長を、共に面白がる

特別なイベントなんていりません。 テストが終わったあとの、何気ない放課後。 「あ、昨日より少しだけ分かるようになった」という小さな発見を、生徒と一緒に面白がる。 そんな温度感のある時間を積み重ねることで、一生モノの学習習慣を育んでいきたい。

「塾 選び方」で迷われているなら、ぜひその場所の「自習室の空気」を見てみてください。そこには、実績やカリキュラム以上に、その塾の教育の本質が表れているはずです。