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京大個別会 原町校 ブログ
京大個別会 原町校 塾長 佐藤晃大と講師のブログです。
教育に対する熱い想いを語っていきます。 -
京大個別会 原町校 塾長 佐藤晃大と講師のブログです。
教育に対する熱い想いを語っていきます。
2026.02.16
新しい一年が始まり、最初の大仕事である「後期期末テスト」と「3学期考査」が終わりました。※中学校はこれからの所もありますね。
南相馬市内中学校や原町高校をはじめ、地域の各校でテストが返却され始めるこの時期。教室の空気は、独特の緊張感に包まれます。
答案が手渡された瞬間、歓声を上げる子もいれば、静かに肩を落とし、急いでカバンの中に答案を押し込む子もいます。その光景を見るたびに、私は塾長として、そして一人の伴走者として、彼らに伝えたい衝動に駆られます。
「その点数は、君自身の価値を決める『通知表』じゃない。ただの、次の目的地へ向かうための『地図』なんだよ」と。
多くの塾や学校では、テストが終わると「間違えた問題を解き直しなさい」という課題が出されます。しかし、残念ながらその多くが「答えを赤ペンで写す作業」に終始してしまっています。
子供たちにとって、間違えた問題と向き合うのは、自分の失敗を突きつけられるような、苦痛を伴う作業です。マインドセット(心の持ち方)が整っていない状態で解き直しを強制しても、それは「終わらせるための作業」にしかなりません。
私たちが大切にしているのは、答えを正解に書き換える技術ではありません。「なぜ、その時その選択をしたのか」という、自分の思考の癖を特定することです。
自立学習の核となるのは、高度なテクニックではなく「自己客観視」です。
ケアレスミスだと思っていたものが、実は基礎概念の抜け漏れではなかったか?
緊張して読み飛ばした一文が、実は問題の急所ではなかったか?
論理を飛躍させて、「なんとなく」で式を立てていなかったか?
こうした「思考の迷子」の跡を、ボロボロになった計算用紙の余白から見つけ出す。効率を求めるなら、私が横について「ここはこう解くんだよ」と正解を教えるのが一番早いでしょう。しかし、それでは一生、自分一人で地図を読み解く力は身につきません。
あえて、もう一度「分からない」という暗闇に生徒を誘う。自分の弱さと向き合うこのプロセスこそが、2026年という変化の激しい時代を生き抜く「一生モノの学力」を育てます。
「塾 選び方」という基準で迷われている親御さんに、ぜひ知っていただきたいことがあります。それは、その塾が「失敗をどう扱っているか」という点です。
点数だけを見て、叱咤激励する。それは一見熱心に見えますが、子供たちに「失敗=恥」というマインドセットを植え付けてしまう危険があります。失敗が恥になると、子供たちは分からないことを隠すようになり、自立からは遠ざかっていきます。
私たちの教室では、失敗を「貴重なデータ」として扱います。「お、いい間違い方をしたね」「ここを間違えたということは、次はここを強化すれば勝てるね」と、失敗をポジティブに面白がる。この安心感があって初めて、子供たちは自分の足で「自立」への一歩を踏み出せるのです。
今夜、お子さんが答案を持ち帰ってきたら、点数の数字を横に置いて、一つだけ質問をしてみてほしいのです。
「今回、一番『あ、分かった!』と思ってペンが動いたのはどの問題?」
結果という数字ではなく、彼らが格闘した「プロセス」にスポットライトを当ててください。もし点数が振るわなかったとしても、その裏側には必ず、彼らが必死に鉛筆を動かした跡があります。その「格闘の跡」を認め、称えること。それが、次のテストに向けた最強のガソリンになります。
成績を上げるテクニックは、後からいくらでも付いてきます。まずは、自分の現在地を地図で確認し、次の一歩をどこに踏み出すかを自分で決める。そんな「自立」の物語を、私たちはこれからも全力で応援していきます。